妊婦健診は、妊娠がわかってから出産までのママと赤ちゃんの健康状態を確認するとても大事な健診になります。
ただ、妊婦健診って何回もあるけど何するの?毎回行かなきゃいけないの?など初めて妊娠した方にとってはわからないことだらけですよね。
この記事では、妊婦健診の具体的な流れを解説し、安心して健診に臨むためのポイントを詳しくご紹介していきます。
目次
- ○ 妊婦健診とは
- ○ 妊婦健診の基本的な流れ
- ・初回健診
- ・妊娠初期(~23週まで)
- ・妊娠中期(24~35週まで)
- ・妊娠後期(36週~出産まで)
- ○ 妊婦健診の費用
- ○ 妊娠中に気をつけたいこと
- ・妊娠中の食事
- ・体重コントロール
- ○ まとめ
妊婦健診とは
妊婦健診は、ママと赤ちゃんの健康状態をチェックするための検査です。
妊娠初期から出産まで定期的に受ける事になり、健康状態の確認以外にも、赤ちゃんの発育状態や異常があった場合の早期発見が可能になります。
妊婦健診は、妊娠週数が進むと健診の頻度が多くなり、始めは4週に1回くらいですが、36週くらいからは1週間に1回程度の頻度です。
ただ、これはあくまで目安となるため、これ以上少ないことはありませんが、ママと赤ちゃんの状態によってはもっと回数が多くなる場合があります。
妊婦健診の基本的な流れ
妊婦健診は、初回・妊娠初期・中期・後期の時期に応じて必要な検査や診察の内容が異なります。実際の健診でどのようなことが行われるのかを詳しくみていきましょう。
初回健診
「妊娠したかもしれない」と思ったときに行う1回目の診察が、妊婦健診の初回です。
お近くの産婦人科もしくは助産所で診察を受け、妊娠の確定診断を受けましょう。
病院で行う妊娠検査は、生理予定日の1週間後から受ける事が出来、すでに妊娠検査薬で尿検査を終えているとき以外、診察前に尿検査を行います。
エコー検査(超音波検査)については、初めての妊婦健診時に受けることが可能です。
尿検査後に内診とエコー検査を行い、お腹の中に赤ちゃんがいるかどうかを確定させます。
ただし、妊娠初期はまだ赤ちゃんが小さいので、赤ちゃんがよく見えるように膣からエコーを入れる『経膣エコー』による検査となります。
妊娠初期(~23週まで)
2回目の健診から妊娠23週目までは、4週間に1回健診を行います。
血圧や腹囲、体重測定の基本項目から以下が主な検査項目になります。
・血液検査
・子宮頸がん検診(初期に1回)
・エコー検査
・性器クラミジア検査
・超音波検査
血液検査では、血液型や貧血の有無のほかに、風疹やB型肝炎、HIV、梅毒などの感染症の有無を確認します。
感染症は赤ちゃんの健康に重大な影響を与えるため、初期段階で検査することが大切です。
また、超音波検査では赤ちゃんの心拍確認はもちろん、子宮の異常や子宮筋腫などの有無を調べる大切な検査になります。
妊娠中期(24~35週まで)
妊娠24週目~35週目までの妊娠中期と呼ばれる時期では、2週間に1回の健診を行います。
妊娠初期の健診と同様の基本項目と、妊娠中期では以下の検査を行います。
・血液検査(期間内に1回)
・B群溶血性レンサ球菌(期間内に1回)
・エコー検査(回数は病院によって異なる)
B群溶血性レンサ球菌とは膣や直腸の常在菌で、赤ちゃんに感染すると肺炎や敗血症などの感染症を引き起こす恐れがあります。
エコー検査は赤ちゃんの発育を確認するために非常に重要です。妊娠中期から後期にかけて、定期的に行われます。
赤ちゃんの大きさや心拍の確認:エコーを使って、赤ちゃんの成長や心音の確認が行われます。また、妊娠の週数に応じた胎児の大きさを確認し、異常がないかをチェックします。
胎盤の位置や羊水の量:胎盤が正しい位置にあるか、羊水の量が正常かもエコーで確認されます。
妊娠後期(36週~出産まで)
妊娠36週目を過ぎると、出産の可能性が高まるため毎週健診を受けます。
検査は基本項目に加えて、
血液検査
エコー検査
NST(ノンストレステスト)を行います。
NST(ノンストレステスト)は、30~40分ほど横になってから赤ちゃんの心拍と子宮収縮を検査し、赤ちゃんの健康状態を調べる検査です。
この時期は出産日も間近となり、赤ちゃんの健康状態のチェックと母体の健康状態がとても大切になります。
妊婦健診の費用
妊娠は「病気ではない」とみなされているため、保険外診療となります。保険外診療と聞くと検査費用とかすごく高いんじゃないか?と思いますよね。
妊婦健診の費用は、病院や地域によって異なりますが、1回5,000円〜15,000円程度が一般的です。すべて自己負担となりますが、各自治体で妊婦健診費用の助成を行っているため、申請により健診費用の補助券を受け取ることが可能です。
自治体によって補助券の金額や交付される枚数は異なるため、詳しくはお住いの自治体にご確認ください。
妊娠中に気をつけたいこと
妊婦健診を受ければ安心ではなく、妊娠中には普段の生活でも気を付けていく事が大切です。特に食事と体重増加は出産への影響も大きいため、しっかりと意識していきましょう。
妊娠中の食事
妊娠中にはママの健康管理が大切です。ママの食事はお腹の赤ちゃんを育てる大切なエネルギーになります。
しかし、妊娠初期はつわりがつらく食べられない事もあるかもしれません。妊娠初期はまだまだお腹の赤ちゃんは小さく、たくさんのエネルギーは必要としていないため、つわりがあるときは無理をせず、食べられるものを食べましょう。
つわりが落ち着いたら食事の内容など、栄養バランスなどを考えた献立を意識することだ大切です。
体重コントロール
妊娠中は、赤ちゃんの成長に加えて、胎盤や羊水など体重が増加することが自然です。
しかし、体重が増えすぎると、産道周辺の脂肪の影響で出産時に赤ちゃんがスムーズに降りてこられないこともあるため、急な体重増加や増えすぎには注意しましょう。
逆に、体重があまり増えない場合には早産や低出生体重児のリスクが高まります。
まずはママ自身の体格(BMI)にあわせた体重増加の目安をチェック。そして、妊娠中は定期的に、体重を測定・記録し、ゆるやかな体重増加となるように、食生活や運動量を調整してコントロールするようにしましょう。
まとめ
妊婦健診は、ママの健康とお腹の中の赤ちゃんの成長を確認する大切な時間です。妊娠中に行われる各種検査や診察は、赤ちゃんの発育をしっかりと確認し、問題を早期発見するためにも決められた健診は必ず受診しましょう。
また、妊婦健診では、検査を受けるだけでなく知りたい事や不安な事を積極的に質問することもおすすめです。なにかと不安な事の多い妊婦生活だからこそ、出来るだけ不安やストレスがなく出産までの日々を過ごしましょう。