産後のママにとって、赤ちゃんの健康とママ自身の体調回復に直結する食事はとても大切です。特に授乳中は、母乳の質や量を維持するために、適切な栄養を摂取することが求められます。この記事では、産後ママが食べてはいけない食品と、積極的に摂りたい栄養素・食材について詳しく解説します。
目次
- ○ 産後の食事が重要な理由
- ・母乳の量や質に影響するから
- ・赤ちゃんに影響を与える可能性があるから
- ○ 産後のママが食べてはいけないものとは?
- ・カフェインを多く含む食品
- ・アルコール
- ・身体を冷やす食べ物
- ・加工食品やジャンクフード
- ○ 産後ママが積極的に摂りたい栄養素・食材
- ・タンパク質
- ・鉄分
- ・カルシウム
- ・葉酸
- ・ビタミンB群
- ○ 産後ママの食事で気をつけるべきポイント
- ○ まとめ
産後の食事が重要な理由
産後の体は出産という大きな負担を受けており、身体的にも精神的にも回復が必要です。また、授乳は消費されるエネルギーが多いため、産後のママは特に栄養バランスを考えた食事から体力を回復させる必要があります。
授乳中は、摂取した食べ物が母乳を通じて赤ちゃんに影響を与える可能性があります。そのため食べるものにも気を付ける必要があります。
母乳の量や質に影響するから
授乳中の食事は、母乳の質や量に直接影響を与えます。母乳は血液から作られており、血液はママが食べた食事が原料となります。
ママの食事が、偏った食事や栄養不足、塩分過多などによってホルモンバランスが乱れてしまうと、母乳の量が減ったり、ドロドロの血液になってしまい母乳の質が悪くなってしまうことがあります。
赤ちゃんに影響を与える可能性があるから
ママが食べたものは母乳の質だけでなく、赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があります。
例えば、ナッツや甲殻類などアレルギーを引き起こす可能性がある食品を食べて母乳をあげると、赤ちゃんがアレルギー反応を引き起こすことがあります。カフェインやアルコールなど避けるべき食品は次で詳しく説明していきます。
産後のママが食べてはいけないものとは?
先述の通り、授乳中の食事は母乳、赤ちゃんのどちらにも影響があるため、注意が必要です。
その中でも、特に食べることを避けるべきものをピックアップしてご紹介します。
カフェインを多く含む食品
カフェインは、授乳中に避けるべき最も重要な成分の1つです。カフェインは、赤ちゃんが眠れなくなる、興奮する、または消化不良を起こす可能性があります。
カフェインは母乳の中に長時間残ることがあり、生後間もない赤ちゃんには特に注意が必要です。
また、コーヒーやエナジードリンクはカフェインのイメージが強いと思いますが、チョコレートにも含まれています。
飲む回数を減らしたり、授乳前は飲まないなど赤ちゃんに影響がないようにしましょう。
アルコール
アルコールは妊娠期から控えていると思いますが、授乳中も控えましょう。アルコールを飲むと、ママの血中アルコール濃度と同等の数値のアルコールが母乳からも検出されます。
赤ちゃんがアルコールを摂取すると、発育や脳の発達に影響を与えるだけでなく、肝機能が未発達な赤ちゃんはアルコールを分解できず、急性アルコール中毒になる危険性もあります。
飲酒をした場合は、3~7時間は授乳せず、アルコールの入っている母乳は搾乳するようにし、アルコールの影響がなくなってから授乳するようにしましょう。
身体を冷やす食べ物
産後は体調が不安定のため、冷えがママの身体に悪影響を与えることがあります。
冷たい飲み物や食べ物(アイスクリームや冷たいジュースなど)は身体を冷やし、回復を遅らせたり、免疫力を低下させたりする可能性があります。特に、出産後の数ヶ月は体調管理が重要なので、温かい食事を心掛けてください。
加工食品やジャンクフード
加工食品やジャンクフードは塩分や糖分が多いため、母乳の量が減ったり、ドロドロとした血液になり、母乳の質が悪くなってしまう可能性があります。
また、産後のママは体力を回復させるためには、栄養バランスが取れた食事をとることが大切です。ただ、産後のママは体力的にも精神的にもきつく、バランスの取れた献立を考えることが大変です。そんな時は、産後デイケアなどの活用もおススメです。
産後ママが積極的に摂りたい栄養素・食材
ここまではNGな食材を紹介してきましたが、産後は体力回復や母乳の質を向上させるために、必要な栄養素をしっかり摂取することが大切です。
ママが積極的に摂るべき栄養素と食材について紹介しますので、是非参考にしてみてください。
タンパク質
タンパク質は、産後の体力回復や授乳に不可欠な栄養素です。授乳中のママは、赤ちゃんに母乳を与えるために多くのエネルギーを消費しており、タンパク質を十分に摂取することで体力を回復させ、母乳の質を保つことができます。鶏肉、魚、卵、大豆製品(納豆や豆腐など)、乳製品など、タンパク質を豊富に含む食品を意識的に摂取しましょう。
鉄分
出産後は鉄分不足になりやすく、貧血を引き起こすことがあります。鉄分は血液を作る重要な役割を持っており、赤ちゃんにも母乳を通じて鉄分を供給する必要があります。鉄分が豊富な食材には、赤身肉、レバー、ほうれん草、海藻類、豆類などがあります。鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収が良くなるため、果物や野菜と一緒に摂ることが推奨されます。
カルシウム
授乳中はカルシウムの消費が増えるため、十分なカルシウムを摂取することが大切です。カルシウムは骨を丈夫にし、産後の骨密度低下を防ぐためにも重要です。乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)や小魚、緑黄色野菜(ほうれん草やブロッコリーなど)がカルシウムの豊富な食材です。
葉酸
葉酸は赤血球を作る働きがあり、特に貧血予防に重要です。葉酸を含む食材には、ほうれん草やアスパラガス、レバー、納豆、果物(オレンジなど)があります。葉酸は、産後のママの体調回復にも役立つ栄養素です。
ビタミンB群
ビタミンB群は、エネルギーの生成を助け、産後の疲れを軽減するために必要です。特にビタミンB12や葉酸は、血液の生成や神経機能に重要な役割を果たします。ビタミンB群が豊富な食材には、魚介類、卵、鶏肉、豆類、葉物野菜などがあります。
産後ママの食事で気をつけるべきポイント
産後の食事はこれまでお伝えしている通り、栄養バランスを意識した食事が重要です。
これまで栄養素や食材を見てきましたので、最後に食事のポイントをお伝えします。
・食事の回数を増やす:産後は授乳を行っているため、体に必要な栄養をしっかり補給するために食事の回数を増やすことが大切です。1日3食では足りない場合、軽い間食を加えるのも良い方法です。
・水分補給を意識する:授乳中は母乳を作るために多くの水分が必要です。水やお茶をこまめに飲んで、十分な水分を摂るよう心掛けましょう。
・適度な運動を心掛ける:産後の体力回復には、軽い運動が効果的です。ウォーキングやストレッチを取り入れて、身体を無理なく動かすことが推奨されます。
まとめ
産後は、赤ちゃんのために必要な栄養を供給しつつ、ママ自身の体調を回復させることが重要です。積極的に摂りたい栄養素を意識して摂取することが、ママの体調を安定させることに繋がります。ママの健康が母乳から赤ちゃんにも伝わります。栄養バランスの取れた食事と適切な生活習慣を心がけ、産後の回復をスムーズに進めましょう。